「私を…消して…」『STEINS;GATE 0』レビュー14【二律背反のデュアル】

ストーリー的には『レビュー14』【軌道秩序のエクリプス】の続きです。このシナリオの序盤は紅莉栖が好きな人へのファンサービス的な内容でした。

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前回までのあらすじ

2016-01-10-172415乗っ取られたはずの『Amadeus』“紅莉栖”から着信が入り、岡部が応答すると、助けを求める“紅莉栖”の姿が映し出された。

その直後      目の前の世界はゆらぎ、消し飛んでしまう。

『二律背反のデュアル』シナリオまとめ(長文です)

1.【α世界線】のラボへ。開発室にいたのは…『牧瀬紅莉栖』だった!

2.全てお見通しの紅莉栖。世界線を戻す為、彼女が【Dメール】を送信。

3.【アトラクタフィールドβ】リターン。しかし世界線が前と少し違う。

4.『改変1』かがりとまゆり当人が親子関係を知っていた。

5.『改変2 』 正月パーティの襲撃事件は起こらなかった。

6.『改変3 』『Amadeus』は半年前に開発が凍結されていた。

7.TVで脳科学のレポート。なぜか脳科学の知識をスラスラ言えるかがり。

8.岡部は、再びMr.ブラウンに、かがりのボディーガードを依頼。

9.『紅莉栖の記憶データ』が、かがりに移植された仮説に行き着く。

10.翌日のラボ。真帆も仮説を否定できないほど、証拠が揃う。

11.数日後、岡部は、かがりを買い物に誘う。記憶の断片?が蘇る。

12.タイムマシン理論を狙う輩が、かがりに紅莉栖の記憶を移植した?

13.彼女の人格崩壊を防ぐ為、過去のかがりの記憶データ上書が必要。

14.真帆は装置の開発。岡部はかがりの記憶データを持つ連中を探す。

15.真帆が開発に必要な物を取りにオフィスに戻ると、荒らされていた。

16.記憶データ圧縮の為ダルは『SERN』ハッキング。記憶の浸食が悪化。

17.気分転換に外に彼女を連れ出す岡部。かがりと紅莉栖を重ねる岡部。

18.雨にやられた2人は柳林神社へ。かがりは頭痛で意識を失う。

19.装置開発&ハッキング完了。真帆のホテルも荒らされたと連絡。

20.かがりを探す連中が、紅莉栖のノートPCも嗅ぎ付けて狙った?

21.萌郁に情報を流させる『かがりが、毎日同じ時間、同じ路地を通る』

22.罠にかかった連中が、かがりに変装した鈴羽を取り囲む。

23.鈴羽、ブラウンがこれを撃退。男達の一人を拘束。

24.ブラウンが拷問。かがりを狙うのは『ストラトフォー』と判明する。

25.『ストラトフォー』にハッキング。かがりの記憶データを発見!

26.ラボが『ストラトフォー』に囲まれた。今にも突入されてしまう!

27.記憶データをかがりの脳に上書きすると、世界線が変動を起こした!

牧瀬紅莉栖

世界線が変わった時、ダイバージェンスメータが【0%台】になっていたのに絶句
しました……。オカリンがあれだけ苦労して『β世界線』に辿り着いたのに、突然『α世界線』に逆戻りしてしまった。

世界は再構成された。ラボにいた岡部だが、今そこにいた、まゆりがいない。
ダルのPCには埃が被っている。ふと、開発室のほうから椅子が軋む音がした…。
誰かが……居る。恐る恐る開発室を覗いたオカリンは、驚愕する。

そこにいたのは『紅莉栖』だった…。『Amadeus』ではない、生きている
『牧瀬紅莉栖』だ。
ここは、岡部が『最初のDメール』をSERNのデータベース
から消すかどうか悩み続けた結果、紅莉栖を犠牲にできなかった世界線。彼女に
再び会えた岡部は、言葉を発する事もできず、ただ泣きながら抱きつく。

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しかし、喜びもつかの間、すぐに気がついてしまう。紅莉栖とまゆりの生存は、
二者択一だという事実に。まゆりは、また死んでしまった。その事を想像した
岡部は過呼吸を起こし、パニック状態になってしまう。

岡部は深い悲しみを、数えきれないほど繰り返し経験したため、常に精神が摩耗
しきっている状態。この『まゆりを救う事を諦めた世界』でも岡部のポケットには精神安定剤が入っていた。服装も『全身黒』で変わらない。

オカリンといえば白衣だったのに、一転して黒づくめの服装でいるのって、紅莉栖や、まゆりの死に対して喪に服しているから…なんでしょうか。

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【電話レンジ(仮)を開発していた彼女。紅莉栖は『Dメール』を送るから、
β世界線に戻りなさいと言う。ここに留まっても誰も幸せになれないから…と。
少なくとも、『β世界線』なら、まゆりは幸せでいられる。

まゆりの幸せは岡部の願いであるし、紅莉栖の願いでもある。向こうの彼女は
紅莉栖とは面識がなく、紅莉栖が死んでも思う所はない。確かに、『β世界線』は
以前、紅莉栖が言っていた『相対的ベスト』かもしれない。

「しっかりしなさい!岡部倫太郎!」と激を飛ばす。電話レンジのターンテーブルが回り出し動作音が鳴る、青い稲光が縦横無尽に走り、開発室を埋め尽くす。
笑顔で彼を送り出す紅莉栖。「岡部、よい目覚めを          

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“紅莉栖の記憶”を持つ『かがり』

β世界線に帰って来た岡部。まゆりの姿があって一安心する。かがりも一緒だ。
だが妙だ。まゆりの事を『ママ』と呼んでいる。親子であることは報せて
いなかったのに。また、かがりの性格が以前よりずっと子供っぽくなっている。

顔は紅莉栖そっくりだが、言動はまゆりによく似ている。紅莉栖とまゆりの
ハイブリッドですね、かがりたん。ここは【アトラクタフィールドβ】には
違いないものの、以前とは異なる世界線のようだ。

後日、ルカ子がかがりを連れてラボを訪れる。かがりの記憶探しのヒントに
なるかもと、ある事を報せに来た。かがりは『ヴィクトルコンドリア大学』
脳科学の専門知識に詳しいようなのだ。

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真帆を呼んでいたオカリン。ふと、真帆の事を先輩”と呼ぶ、かがり。
真帆を先輩と呼んでいたのは同じ日本人の紅莉栖だけだ。アメリカ人に先輩後輩
と呼び合う習慣はない。

他にも質問をぶつけてみる。するとかがりは、紅莉栖が以前、『ATF』の講演で
話していた『タイムトラベル11の理論』を正確に列挙。また、紅莉栖のハンドル
ネーム『栗悟飯とカメハメ波』を知っていた。紅莉栖はひた隠しにしており、

本人以外で知っているのは、『ねらー』だと見破ったオカリンくらいだ。更に
紅莉栖と同じく「マイスプーンを持っている」と言い、ヴィクトルコンドリア
大学の研究室のことも知っていた。

オカリンは、ある恐ろしい仮説を提示する。かがりには“紅莉栖の記憶”が移植
されている可能性がある…!

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かがりとアキバでお買い物

アキバに来て日が浅いかがり、案内も兼ねて買い物に付き合わないかと誘う岡部。
かがりもちょうど、日用品が欲しかったということで2人で出かける。
街に出たかがりは、とても無邪気に外出を楽しんでいる。

買い物の帰り、いつもの陸橋でさっき買った「マイスプーン」をプレゼントする
岡部。子供にように喜ぶかがり。前からスプーンを欲しかった…と言うが、
「あれ?これって紅莉栖さんの記憶かな?」と、かがり。

かがりを紅莉栖と同一視するオカリン…。彼は思う。かがりの中で紅莉栖の記憶が完全に再現できたとしたら、彼女は牧瀬紅莉栖になるんだろうか。
そんな黒い考えに浸っていたオカリンだが           

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彼女の様子がおかしい。「頭が…頭が……!」突然、何かを思い出したように大声を上げる。「助けて!誰か、ここから出して!!」失われた、かがりの記憶の断片がよみがえった?
彼女を何とか落ち着かせてラボに連れて戻るオカリン。

『二律背反のデュアル』

サブタイの意味を妄想してみます。厳密には違いますが、ここでは、『二律背反』
を“両立できない2つの事柄”くらいのニュアンスで捉えてみます。本シナリオでは、以下の2つを指していると思います。

①“世界線の収束”で、紅莉栖とまゆりの2人の生存は同時に成立しない。

②紅莉栖の記憶と、かがりの記憶または人格は、かがりの脳で同時に成立しない。

『デュアル』は『二者、二重』の意味。②について、真帆たん曰く人の脳の容量的には、20歳くらいの女性2人分の記憶は入るそうですが、記憶と人格は密接に結びついている部分も大きく、紅莉栖の記憶がかがりの記憶を浸食し、かがりの人格が
崩壊しそうになってしまいます。

前作で、もしタイムリープが失敗して、別人の脳に記憶が上書されると、人格の
崩壊を起こす、というくだりがありましたが、前作で拾いきれなかったので、
引用してきて『ゼロ』に組み込んだ要素のひとつでしょうか。

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「かがりの記憶が完全に紅莉栖になったら…」

かがりの人格崩壊を防ぐため、脳科学のスペシャリスト、真帆に相談する岡部。
『かがりの過去の記憶データ』を見つけ出し、彼女の脳に上書きする事になった。
真帆は装置の開発。岡部は記憶データを保持している連中を突き止めるために行動を開始する。

装置開発も大詰めになった頃、かがりの記憶浸食が悪化。オカリンは、気分展開のため彼女を外に連れ出す。かがりが、「オカリンさんと紅莉栖さんが、初めて会った場所に行きたい」と言うので、ラジ館の踊り場に赴く。

かがりと話しながら、岡部は、また紅莉栖と彼女を同一視する。このまま記憶の
浸食が進んで、かがりの脳で紅莉栖の記憶が全て再現されたら        

「私が…紅莉栖さんになったら嬉しい?」かがりは、岡部の本音を見透かした
ようにつぶやく。岡部はハッキリと否定できない。オカリンェ…。
いくら顔が紅莉栖にそっくりだって言ってもね…その扱いはひどいな。

だいたい紅莉栖によく似てるて言うけど、全然似てない部分もあるじゃないか!
どこがとは言わない。かがりは、子供っぽい言動がチャームポイントなので、
ここのままがベストですよ。
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【分岐ポイント】『かがりの記憶データ』上書き

ブラウンが拘束した男が吐いた。かがりを狙っていた連中は『ストラトフォー』
と判明。ダルがハッキングに取りかかる。『ストラトフォー』がラボの周りに
集まって来た!ここままでは、すぐにでも突入される!

『スーパーハカー』ダルは超短時間でハッキング完了。『Amadeus』関連の
記憶データが入っているフォルダを見つけるが、ファイルがたくさんある。
「『K6205』がかがりの記憶だ、ダル!」とオカリンが教える。
別の世界線。正月パーティの襲撃の際に、仮面の男が口にしていたキーワードだ。

この記憶データにデコードプログラムを仕込んで、『SERN』に転送。『LHC』でデータを圧縮。これをラボに戻して、スマホに飛ばす。着信に出る事で、記憶データはかがりの脳に上書きされる。(ちょっと疑問なんですが、過去には飛ばさないのに、データ圧縮は必要なんですかね?)

すでに限界に近い様子のかがりが「彼女の中から、私を……消して…」
と口にする。まるで紅莉栖が、かがりを助けてあげて、と言っているかのように。
っていうか、紅莉栖の記憶を消してもストラトオフォーは退かないのでは?
オカリンや鈴羽は記憶上書きで世界線が変わる事を見越してるわけじゃないし

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着信を『拒否』する。(かがりの指が遮り、応答しますが。)
かがりEND【相互再帰のマザーグース】

迷わず着信に応答する。
“紅莉栖”END【盟誓のリナシメント】