リメイク版『 YU-NO』を12時間ほどプレイしたのでゲームの紹介と序盤のシナリオの感想を書きたいと思います。
この記事の目次
『 YU-NO(ユーノ)』って何?
エルフが開発したADV(アドベンチャーゲーム)最高峰と称される作品です。1996年にPCゲームとして登場。97年にはセガサターン版がリリースされています。僕はサターン版が発売されたころゲーム雑誌で「YU-NO」の存在は知っていたものの、ADVに興味はない子供だったので「YU-NO」は過去にプレイしたことがありません。
「シュタインズゲート」「カオスチャイルド」を始めとしたADV専門のソフトハウスである5pb.さんの手でPS4/PSVita版としてフルリメイクされ2017年に再生を果たした本作。ADV最高傑作という評価の声が気になって何を思ったのか限定版を購入しました。
シナリオはループもの
高校生の主人公・有馬たくやが父から託されたリフレクターデバイスと宝玉を使って、迷路のように枝分かれする並列世界(パラレルワールド)の過去と未来を行き来しながら物語に隠された真相に迫っていくお話です。ループSFを主軸にしつつ・恋愛・サスペンス・ホラー・哲学・歴史・ファンタジーと色んな要素がてんこ盛りです。
また、現実世界である「堺町」と地球とは異なる異世界「デラ=グラント」という2つの舞台が登場します。個別ルートが存在するヒロインは5人。若い義理の母親、スレたお姉さん、ツンデレお嬢様JK、美人女子アナ。謎めいた女子高生と…..BBA年上ヒロインが多目です。
ちなみに「YU-NO」は元々18歳以上向けのPCゲームなのでシナリオ上にはえっちなシーンもあったのですが、リメイク版はPSなので具体的な行為描写はカットされてます。エッチなシーン突入!→事後。という流れです。突然時が飛ぶのでちょっと笑いました。
タイトルになっている金髪の少女・ユーノはプロローグで一度顔見せしましたが10時間ほどプレイした段階では攻略ヒロインなのかどうかすら謎です。キャラクターデザインからして異世界でガッツリ登場するんでしょうね。
ゲームシステム「A.S.M.D(アダムス)」とゲームの流れ
A.S.M.D(アダムス)は「Auto Diverge Mapping System」の略で、シナリオ分岐チャートをビジュアルでわかりやすく表したマップです。自分の現在位置やシナリオの進行度がひと目でわかります。ちなみにエンディングを2つ見た僕の達成率は25%。プレイ時間は限定版に付属する完全攻略本を見てダラダラやって12時間ほど。
ゲームの目的はA.S.M.D(アダムス)の達成率を100%にすることです。要するに分岐するシナリオを全部見ればクリア。マップを完全に埋めるためには、5つのヒロイン個別ルートを進めつつ10個ある宝玉を全て集めて「異世界ルート」を出現させる必要があります。
異世界ルートをクリアすると解放される現世編のイベントが存在し、それらを全て読むことでアダムスは完成します。ちなみにヒロイン個別ルートがアダムス上で以下のように色分けされています。
赤:美月
ピンク:亜由美
水色:神奈
黄色:澪
緑:香織
現時点で僕はほぼ美月ルートだけ攻略したので赤いラインがアダムスに出ていますね。
登場人物
▼ヒロイン紹介ムービー
有馬たくや
不遜な高校生。よくある童貞純朴なラノベ主人公とは違い、やや大人びた面をみせる青年。同級生の澪に“歩くリビドー”呼ばわりされるが、実際にナンパ野郎で女にモテる。また、偉そうなヤツですが堂々とした態度は好きです。
それとガッカリすると「ガクッ!」落ち込むと「クスン…」と声に出して言うのが面白いですw
声優さんの演技力は圧巻で叫びのシーンは聴き入ってしまう。失踪した父・有馬広大(ありまこうだい)を追いかけるため研究者である彼の残した、リフレクターデバイスと宝玉を使ってパラレルワールドを探索する。
▼有馬亜由美若くて可愛いたくやの義理の母親。(たくやの実母は他界)カーチャンというかおっとり優しいお姉さんです。亜由美が勤める「ジオ・テクニクス社」が進める海岸の工事の責任者。ジオ・テクニクス社は明らかに法に触れるようなプロジェクトを進めている匂いがプンプンします。
▼武田絵理子先生くわえタバコの男っぽい口調のクールな保険医。ボディコン・ミニスカが90年代らしさを感じさせます。小林ゆうさんのイケメンボイスがとてもマッチ。厨二病っぽいセリフをけっこう喋っててカッコいいですw 絵理子先生、凄いキャラ立ってるのに何で個別ルートないんですか!
▼一条美月ちょっとスレた大人の女性。堺町学園の元非常勤講師でたくやの元カノ。たくや最初からリア充設定でもうね。。。あの野郎爆発しないかなw
▼島津澪(しまづ みお) たくやの同級生のツンデレお嬢様。たくやの事が好きなのがバレバレです。たくやにだけツンツンしまくったり、彼の舎弟の結城君と一緒にいる所を見せつけたりして、たくやの気を引こうとしてるのがわかります。
▼結城正勝たくやの後輩で、彼を「オヤビーン!」と慕うカワイイ舎弟。ヘアピン男子というチャラい外見は90年代のゲームにしては現代的だな…と思ったら原作とデザイン全く違いました。結城君は澪の事が好きなのですが澪は恋愛感情はなさそうで、更にたくやと澪はただならぬ仲なのを匂わせてるので結城君が1ミリも報わそうにない……。
なちなみに声優さんはカオスチャイルドの伊藤の藤原祐規さん。カオチャ伊藤よりも弟キャラ感が出てます。
▼波多乃神奈(はたの かんな)口数の少ない女子高生。ビジュアルは一番正統派美少女でメインヒロインのように見えます。たくやが通う堺町高校にやってきた転校生。序盤ではほとんどしゃべらないので謎だらけです。
▼朝倉香織
大人気美人キャスター。取材のために堺町にやってきているようだが、序盤では口の上手い怪しい人って感じしかしないですねえ。どこぞの機関のエイジェントでしょうか?
▼ユーノ
プロローグにて全裸で登場してプレイヤー(僕)の視線を集めた謎の女性。ユーノが本格的に本編に出てくるのは何十時間後でしょうか?(遠い目)
堺町を探索する冒険!まさにADV(アドベンチャーゲーム)
舞台である堺町のあちこちを移動しながら、どこを選択すればシナリオが次に進むか、虫メガネマークのついてるオブジェクトを触って探索します。手探りで堺町を探索する冒険が楽しめるのが本作の醍醐味です。時間がある人は攻略を見ないでやるべきゲームです。
▼人物との会話シーンでは人物の体に虫メガネマークが表示。変な所も触れる()
ADVゲーのアドベンチャー(冒険)って本来そういう意味だったんですねえ。このゲーム、ただボタンを押してテキストを読めばいいわけではなく、それなりに緊張感があります。適当に進めてるとある場所から何をしても脱出できなくなって普通に詰みます(笑)場合によってシナリオを先に進めるには特定のアイテムの所持や、ある条件を満たしていることが必要です。
でも安心してください!穿いてますよ! 詰んでしまった場合の救済策が残されてまして、一つはA.S.M.D(アダムス)を開いて使用する「宝玉ロード」。事前に宝玉というアイテムを使って「宝玉セーブ」をしておくと宝玉を使用した場所に飛ぶことができます。「宝玉ロード」も使えないよ!!!って場合は、
方法その2。タイトル画面から「マップとアイテムはそのまま」を選択すると本編開始時点まで遡って再開できます。つまり強くてニューゲームですね。ただし最初からやり直しなので、一からシナリオ進行させるのはスゲーめんどくさい場合があります。
時間がない、または早くシナリオの続きが見たい人は素直に攻略見ましょう。たぶん自力攻略には100時間くらい平気でかかりそうです。
限定版には電撃プレイステーションが編集した完全攻略本がついてきます。ただ便利な完全攻略本は結構ネタバレが書いてあるので攻略ページ以外は見ないほうがいいですねゼッタイ。あるいはネットで攻略情報探してもいいかと。
※以下ネタバレ記事のため注意して下さい。
以下ネタバレ【美月ルート】感想・箇条書き
たくやの元カノである美月の依頼で、美月さん、絵理子先生と共に龍造寺の秘密に迫っていく「美月ルート」クリアしました。美月ルートのEDは2つで【絶望END】(すごい名前だ)【運命END】どっちもバッドエンドでした。ぶっちゃけ美月さんは好みのキャラじゃないので、「フーン」という感想なんですが全然救いがないのはちょっと辛いですねえ。
【絶望END】で洗脳された美月さんと龍造寺に捕まって拘束されてしまうたくや。【運命END】は美月さんが撃たれて死亡。絵理子先生曰く、美月さんの死は「事象ポテンシャルのフラックスが高すぎる」中二病乙!でよくわかりませんが、つまり美月さんは何をしても絶対死ぬってことですな。彼女の救済展開はあるんだろうか。。
▼真っ暗な保健室で落雷の閃光が走った瞬間に美月さんが襲ってくる直前のシーン(下)はゾッとして記憶に残りました。
達成率25%、YU-NOまだまだ謎だらけ!
■「ジオ・テクニクス社」の怪しいプロジェクトと。おかしな落雷事故。
亜由美が所属する「ジオ・テクニクス」が社屋拡張という名目で進める海岸工事の本当の目的は何か?そして工事を邪魔するかのように海岸で多発する落雷による作業員の死亡事故。優しく天使のような亜由美さんも何か隠していそうです。。
■たくやの親父(有馬広大)はどこに消えた?
広大の行方はシナリオ最大の謎の一つ。死亡を装って失踪した広大。ワシは個人的な感情では動けない立場にあるとのことだが、親父、カワイイ嫁さん放っといて何やってるんですかね?時間を遡れる研究絡みで誰かに追われているんでしょうか。
■龍造寺が没頭していた研究と彼の目的。
たくやが隠し持っているリフレクターデバイスと宝玉を探している龍造寺ですが、彼の研究はやっぱりタイムトラベルですかねえ。龍造寺の屋敷の土蔵は半年前に立てたられたのに数百年レベルで風化しているミステリーは、時を遡るギミックが関係してるのは明白かと。
それと龍造寺は研究のため屋敷にある家具を全部取っ払ったのはどういう理由でしょうか。全っ然わかりません。
■龍造寺の日記に出てくる悪魔のような“彼女”とは?
美月に洗脳を施したのも“彼女”と言及されましたが現時点で正体は不明。強面おじさんの龍造寺がおびえる女性は誰なんだろうか?龍造寺・広大(たくやの親父)と共同研究者である、「今川 百利香」という女性の名前が出てきましたが、今川教授が恐ろしい“彼女”なんですかね。なんだかあからさまでミスリードのような気が…
■土蔵の壁に隠されていた白骨死体は誰のもの?
これは…本当の龍造寺の遺体かな?龍造寺が別人のようになった(ニセモノが龍造寺に成りすまして本物は殺された?)
■澪は社で何を調べているのか?
たくやの親父である広大のファンだという澪。海岸にある社で何を探っているのかは、澪ルートで明かされそうです。
■龍造寺に脅された時に背後に立っていた神奈。
プロローグ最後の海岸のシーンです。後ろの岩場に立っているの神奈ちゃん不自然すぎる。。。「美月ルート」の途中では海を眺めながら「もう少し」と呟いている神奈。たくやは「何がもう少しなんだろう?」と突っ込む。神奈は何を待っているんです???
アニメ化
問題は尺かな。この膨大なストーリーをアニメに再編集する場合1クールでは超ダイジェストになって辛いので最低2クールは必要かと。
▼2018年に放送決定しました。2クールです。
「MAGES.×GENCO×feel.」アニメプロジェクト、2018年2クール放送決定!
ティザービジュアルも公開されました。お楽しみに! pic.twitter.com/LfxYIyMaGG— この世の果てで恋を唄う少女YU-NO (@yuno_5pb) 2017年12月29日
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