1月25日放送の「スッキリ」でカスハラの特集がされておりネット上で話題になっています。この記事ではカスハラの意味と対応方法について解説したいと思います。
この記事の目次
「カスハラ」の意味
カスハラは「カスタマーハラスメント」の略語です。「カスタマーハラスメント/customer-harasumento」は「常識を超えた顧客による嫌がらせ」です。
セクハラ、パワハラ、モラハラなんかの仲間ですね。
要するにカスハラとは、お店の従業員に暴言を吐いたり、めちゃくちゃな要求を突きつけたり、理不尽なクレームを言ってお店側を困らせる行為全般を指しますね。
カスハラの事例 1/25放送「スッキリ」より
60代くらいの男性がスーパーのレジで「レジ袋をタダにしろ」と要求する。断ると、「頭が悪い。だから、こんな仕事しかできないんだ」
ホテルにチェックインした男性は、午前1時になって「部屋が狭くて寝られない」とクレームを付けた。満室だったため、他のホテルへ移ってもらうと、翌日、「宿泊代を払わない、タクシー代も出せ」
アパレル店で「返品できるといったよね」と衣類を持ち込んだ女性が出したレシートは、1年前のもの。明らかに着ていたようなので断ると、騒ぎ出し、他の客もいるので引き取らざるを得なかった。
うわぁ……これはクソクレーマーですね。「レジ袋をタダにしろ」→「駄目」→「頭悪い」ってどういう言いがかりですかね……意味がわからない。
カスハラにどう対応すればいいの?
僕は長いこと接客の経験がありまして、お客さんの民度も低かったので色々書けることがあるので、カスハラ対応について、3つほどコツをご紹介したいと思います。
ちなみにこれ以降は「カスハラ」を悪質なクレームを言う人という意味でも使います。
絶対にこちらが怒ってはいけない
カスハラは暴言を吐いてきます。「お前、てめぇ、バカ、アホ、頭が悪い」。←こんな事言われたらカチンと来るのは普通です。
で、カスハラが高圧的な態度で暴言を吐いてくると従業員もヒートアップしてしまってお客さんに対してケンカ腰になってしまう人がいるんです。
いくらカスハラが悪いとしても、こっちは怒ってはいけません。余計にカスハラがヒートアップする原因を作ってしまい面倒です。
カスハラの暴言に怒りが抑えられなくなって従業員がキレてまう事がありますが、客に暴言を吐いてしまうのは相当マズイです。これは接客業界では不適切発言と呼ばれる行為。
下手するとカスハラが会社の上席から謝罪をしろ!などと言ってきて問題が大きくなってしまうパターンがありまして、こうなると最悪です。
暴言を言ってくるカスハラへ怒りを感じちゃダメ、感情を殺そう、という事では決してありません。
従業員も人間ですから暴言に対して怒りが湧いてくるのは当然です。でもそれを態度や言葉にしてはいけません。
「うっせーばーか」「何ってんだコイツ」「残念な人だな……」と心の中で思いつつ、冷静になって対応しましょう。
僕はしょうもないクソクレーマーに対して「この人暇なんだな……」「しょうもない人だな……」と心の中でバカにして対応することがありますが、バカにする態度も表に出しちゃ駄目ですよ!
できないものはできないと、キッパリ断る
この服を返品してくれ!(1年前に購入で使用済み)
申し訳ございません。ご返品はできかねます。
は?バカかお前!レシートあるなら返品できるだろボケが!
恐れ入りますが、ご返品していただける期間は一週間となっております。
カスハラは無茶苦茶な要求をしてきます。あの人たちは高圧的な態度でゴネたり、怒鳴ったりすれば要求を通せると思っているフシがあるのです。
お店などで気の弱い従業員さんが、悪質クレーマーに脅すような態度でムチャクチャ言われると、即答できず、あいまいな返事をしてしまうパターンが見受けられます。
でも曖昧な返答をするとカスハラに「自分の要求を通せるかもしれない」という期待をいただかせてしまうのでNGです。
またカスハラは基本的にイライラしている人が多く、即答しないとさらに彼らのイライラを募らせてしまうことになり非常に面倒です。
明らかに常識の範囲を超えた要求はキッパリと「申し訳ございません。できかねます」
と毅然とした態度で丁重に断りましょう。しかしそれで向こうが納得しないパターンも当然あります。
追い詰められたら一人で対応しない
無茶苦茶な要求を丁重にお断りしても納得できないなら、一人で戦わないで上司に相談しましょう。
「恐れ入りますが、私一人では判断ができかねます。上の者と相談いたしましてご連絡いたしますのでお名前とご連絡先を教えていただけますでしょうか?」とカスハラに伝えれば良いです。
ここで引き下がるカスハラも多いですし、引き下がらなくても上司に相談することと、時間を空けることでだいぶ精神的にラクになります。
厚生労働省も対応を検討するカスハラ問題
カスハラ問題を起こす顧客は近年増加傾向にあるそうで、年齢層は高齢者の方が多いようです。高齢者=悪質クレーマーということではありません。
単純に高齢者の人口が日本で非常に多く、更に増え続けてるわけですから高齢者の悪質なクレーマーが増えているということでしょう。
厚生労働省もカスハラ問題を注視しており、2018年2月21日に開催された第8回「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」でカスハラの話題が出ており、「カスタマーハラスメントという言葉をまず流行らせることが大事」という意見が出ています。
出展:第8回「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」議事録
たしかにカスハラという言葉を世の中に広める事は大事だと思います。
もしかすると悪質なクレーマーは無自覚なのかもしれません。そもそも自分の行為が悪いことだと認識していない。人は問題を問題だと自覚できなければ行動を変えようとはしませんので。
カスハラは悪質な行為。カスハラをする人は残念な人で恥ずかしい人。という認識が広がれば効果は見込めるかもしれませんね。
まとめ
■カスハラの意味は「顧客による悪質なクレーム・嫌がらせ」
■カスハラ対応の際には
- いくら顧客が悪いとしても怒ったり、見下したりしてはいけない
- できないものはできないとキッパリと断る
- 追い詰められたら一人で戦わず、上司と相談して後日連絡しますとワンクッション置く
■カスハラは政府も対応を検討するほど問題視されている
僕は接客に従事しておられる方たちが悪質なクレームに苦しんでいる状況をなんとかしたいと思っているので、この記事でカスタマーハラスメントという言葉が広がってくれたらと思って微力ながら記事を書かせてただきました。
参考までに、Amazonのベストセラーになった、こういう本もあるので興味のある方はどうぞ!
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