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『交響詩篇エウレカセブン』ポケットが虹でいっぱい【感想】

2017年に再映画化されるエウレカセブン。こちらは2009年の劇場版『エウレカセブンポケットが虹でいっぱい』を見た感想記事です。

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『エウレカセブン』とは?

2005年にTBS系で放送されたロボットSFアニメです。▼こちらを参照にしてください。

https://shutalog.com/2017/08/31/post-11232/

あらすじ

舞台は地球。突如、南太平洋に出現したイマージュという謎の生命体に地球が侵略されて50年あまり、たとえ地球環境をダメにしてもあいつらをやっつけないと…と人類は衛星軌道上からイマージュを殲滅する超兵器での攻撃まで秒読み段階に入っていた。

 

そんな人類がヤバイ……という状況の中でイマージュと戦う”少年兵”レントンと幼いころに離れ離れになった“幼馴染”エウレカとの再開と恋の行方を描くお話です。

『ポケットが虹でいっぱい』とは?

TVシリーズとは全くの別物だと思ったほうがいいです。TVアニメのパラレルワールドという設定でキャラやメカ・組織の名前や外見こそTVアニメと同じですがその中身は原作と異なります。

 

エウレカセブンの名前を借りた別作品ですねこれは。

以下ネタバレに注意して下さい

ネタバレ感想

(C)2009 BONES/Project EUREKA MOVIE

エウレカとレントンの恋愛特化

エウレカとレントンの恋の話を描くために他の要素は犠牲にして作った映画という印象です。

 

エウレカ&レントンの恋愛特化するのは全然OKなんですよ。このカップリング微笑ましいですし。二人の恋はエウレカセブンの主題の一つですしね!

 

ただ恋愛ものとして見るにしても、なんだかその恋がインスタントな恋というか、予定調和というか…僕にとっては心に響く感じじゃなかったです。

 

エウレカってこういうキャラだっけ?というくらい別人のようで、エウレカの主張が行ったり来たりするのがよろしくなかったです。

 

またエウレカの魅力の一つに“子供たちのママ”があると思いますがママ要素も割愛されていて残念。

レントンとエウレカ以外のキャラの扱いが悪い

レントンとエウレカ以外のゲッコーステイトのメンバーは被害者である自分たちの悲願のために平気で他人を殺すような悪役としての面が描かれてますが、

 

特にハップとストナーの扱いが悪い。エウレカに神話の記述にあった翼があるか確かめるためにハップとストナーに服を破かれるエウレカ。それを目撃したレントンがキレる!

 

「僕のエウレカに何てんだテメェ!!!」ハップをボコる!っていう、エウレカのためにキレるレントン素敵()

 

というシーンをやりたいがために無理にハップとストナーが悪役にさせられた感じがするんですが…。

 

レントンに殴られたあと事故でハップが死ぬのもひどいです。TV版だとハップとストナーってこんな短絡的な行動をするキャラじゃないと思うんですよね。

 

あとデューイが子供を性的対象にする異常者としてディスられていたり。レントンエウレカの周囲のキャラを改悪して二人を相対的によく見せたいってことなんですか?

 

あとドミニクとアネモネの恋愛要素はいらなかったと思う、ふたりともあまり出番がないのに、取ってつけたようにラストで裸で抱き合うシーンを入れるくらいならばっさりカットしたほうが良かったと思います。

主題歌「Space Rock」が素晴らしい

「Space Rock」はTVアニメの挿入歌を担当したスーパーカーの中村弘二さんがiLL名義で発表したナンバー。

なんと形容したらいいか迷いますが心を開放するような癒し系のナンバーです。

Space Rock
iLL
2008/08/06 

▼参考:エウレカセブンTVアニメ挿入歌・『STORYWELLER』

STORYWRITER
スーパーカー
2002/04/24 

ヌルヌル動く!空中波乗りバトルは健在

2009年のアニメとは思えないほどヌルヌル動く戦闘シーンは迫力があり、トラパーが美しい。控えめにいって超格好よいです!

 

しかしながらTVアニメ自体が劇場クオリティというか元々凄かったので特別感はなかったかな。

タイトルの回収も

「エウレカセブン」てタイトルの回収もあったのですが、一回見ただけでは頭に入らなかった。

 

作品タイトルを物語の中で回収してくれるシナリオは好きなんだけど、映画のエウレカはちょっと厨二ウンチクを短時間で詰め込みすぎですかね。

劇場版は尺がないから仕方ないといえばそれまですが。

『ポケットが虹でいっぱい』まとめ

(C)2009 BONES/Project EUREKA MOVIE

 

辛辣な言い方になってしまいますがレントンとエウレカのインスタントな恋のためにあるハリボテの世界・空虚な物語という感じです。

 

キャラの性格や人間関係が改悪されており、TVシリーズが好きな人にとってはイマイチな内容だと思います。

 

「ピーターパン」の話をモチーフにエウレカセブンのキャラや設定を再構成した感じでホランドたちは「ドーハの悲劇」と呼ばれる実験の被害者で寿命が常人の三分の一しかないので、

 

時間が止まった世界「ネバーランド」に辿り着くためには「ピーターパンとウェンディ(レントンとエウレカ)」の力が必要。その新設定はいいのですが、とにかく話が面白いとは言えず心に響かない。

 

『ポケットが虹でいっぱい』は今ひとつだったので、新作映画『エウレカセブン ハイエボリューション』に期待したいところです。

映画 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1 本予告90秒

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