2016年秋にアニメ放送予定の『オカルティックナイン』。ラノベの2巻を読みましたのでレビューを書きました。2巻表紙のサライはイケメンだなぁ。1巻ではページ数を割いてメインキャラの紹介を丁寧に描写していましたが2巻はストーリーが一気に加速します。物語終盤の2つの衝撃展開には驚かされました。なんといっても…。
“コトリバコ”が怖すぎ((((;゜Д゜)))
■ 『Occultic;Nine-オカルティックナイン-』2巻あらすじ
2016年2月24日。橋上教授が死んでいた現場を目撃。うかつにも凶器に触ってしまった我聞悠太ことガモタン。喋るラジオ・ゾン子の指示に従って教授の鍵付き金歯をペンチで抜いてその場から逃げ出したガモタン。“警察が僕を捕まえに来るかもしれない…とビクビクする日々。
”自分の容疑を晴らすべく、橋上教授の死の真相を探るためガモタンに近づいてきた教授の息子の橋上サライと協力してダイイングメッセージ「CODE」の謎を追う二人。そして3月1日。井の頭公園でさらなる大事件が起こる。2つの大きな事件を通して他人同士だったオカルティックな9人が徐々に交差してゆく。
この記事の目次
ラジオが喋った!自称“美少女”のゾン子さん
ガモタンが愛用する高級レトロラジオの“スカイセンサー”(上の画像)。このラジオのスピーカーから聞こえる女の子の声。ラジオを入れていたバッグついていた“ゾン子”ストラップが喋ったように錯覚したことから、ガモタンは声の主をゾン子と呼ぶ。
▲画像左のキャラがゾン子『マママ』(マスターマストマーダー)という劇中アニメに出てくるゾンビの女の子。よく見ると2巻の表紙絵にも小さく描かれてます。オカルティックナイン2巻挿絵。
この“自称美少女”のツンデレっ子のゾン子ちゃん。スカイセンサーから声を出すだけでなく、ガモタンと会話もできてしまう。
■何故ガモタンと二人の時しかしゃべらないのか?
ガモタンは【カフェ・ブルゥムーン】でゾン子をりょーたす、みゅうポム、オネェのマスターイズミンに紹介するために喋るように促すがゾン子はだんまりを決めこむ。マスターのイズミンから、頭のおかしい子扱いされて「ガモタ君…これ。アタシの奢りよ コトッ」とミルクを出されたシーンで噴いた。
「他の人にウチの存在バラしてどーすんのよ!バカ!おバカもんユータ!」byゾン子
理由は教えてくれないが、ゾン子はガモタンと二人っきりでしか決して会話しない。
▲「ラジオで女の子と会話できる!」とはしゃぐガモタンは完全に頭のかわいそうな人扱いwオカルティックナイン2巻挿絵。
■ゾン子は未来を知っている?
彼女のセリフで「ねえ、おバカもんユータ。そろそろアンタのお母さんが帰ってくる時間でしょ。今日の夕食はカレーライスよ。あ~ウチも食べた~い」てっいう何気ないシーンがありますが、なんでゾン子は我聞家のディナーがカレーだと知っているんですかね。これってなにげに伏線じゃね?
■ゾン子は幽体離脱系・女子の仮説
日下部由柳いわく現実世界で体感する時間と幽体離脱t状態で体感する時間に誤差があるようだ。「俺は勝手に、幽霊でいるときはものすごいスピードで未来を見てきてるって思ってる。生きてる体に戻ってもあまり時間が進んでないんだよ」というセリフから、幽体離脱すると未来の世界を見ることができるのでは?と思いました。
ゾン子が幽体離脱した(あるいは幽霊の)少女なら未来が見えてても不思議じゃないと思うんですがどうでしょう?
結論。よくわからんけど、ゾン子可愛いからいいや。
ゾン子の絵は、まともなものが出てきてないので早くどんな顔してるか見てみたいですねえ。ヒロインのりょーたす&みゅうポム(バサラーガールズ)やメインキャラについてはこちらのイベントレポでまとめてます。
予知されていた“ニゴロ事件”
2016年3月1日。井の頭公園で256体の水死体が発見されるというニゴロ事件が起こる。“水の底”、“月明かり”、“たくさんの人”。このニゴロ事件と一致する光景を劇中でたくさんの人が事前に予知してるのが気になります。ガモタンやムムー編集者の桐子が夢でこの光景を見たと言ってる。みゅうポムが亜里亜を占った時に視た未来のヴィジョンにも同じような光景が写っていた。
また、同人漫画家の西園梨々花のマンガのタイトルが『昏い水の底』。更に殺された橋上教授は事件が起こる1年も前からニゴロ事件の犠牲者リスト256人の名前を暗号化して隠していた。
これって…今あげた全員が未来を予知する能力があるんじゃ?
暗躍するMMG
世界の支配を目論むヤバ~い人達。いわゆる300人委員会的なポジション。ラノベに頻繁に出てくるMMGが組織名なのか人名なのかわからないが【パヴァリア啓明会】というのが黒幕組織の名前のようです。構成メンバーで名前が出ているのは代議士の羽斗山。(明らかに3代前の首相をオマージュしたキャラ。)医師の的場。そしてえんじ色のスーツを来た鷹栖という男。
橋上教授殺害とニゴロ事件を実行した(あるいは指示を出した)のは鷹栖。教授に拷問をし続けて結果的に彼は死んでしまった。教授に吐かせようとしたのはニゴロ事件の犠牲者となった人々の“リスト”の在り処。結局MMGはリストがどこにあるのか見つけられなかった。
犠牲者256人はMMGの目的のための第一世代の“モルモット”だったが、彼らの中にバグを持つ者が見つかりバグの感染を防ぐためにまとめてモルモットを処分した、とある。
MMGの目的は霊界の獲得。霊界というのオカルティックな異世界などではなく、量子力学的に現実世界と重ね合わせで存在しているらしい。だが霊界を手に入れるためには、“時間の牢獄”という問題がネックになる。その解決方法を研究するためか、彼らはモルモットを使って非人道的な実験をしている。
超絶スプラッタ!コトリバコの悪夢
▲みゅうポム(左)と親友のちいちゃん(右)。オカルティックナイン2巻挿絵。
これアカンやつです。一週間も行方不明になっていた、みゅうポムの親友でクラスメイトのちぃちゃん。彼女が失踪する直前のメールにあった「小鳥ば」という奇妙な文面。未来を予知していると思われる西園梨々花の同人マンガに描かれた、コトリバコという謎の箱を持ったスカしたアルビノの男と2人の福の神。
ちいちゃんが心配で仕方ないみゅうポムは、これらをヒントにして七福神の2体が祀られている延命寺へ向かう。ガモタン、りょーたすも同行する。
延命寺には本当に髪の毛が真っ白なアルビノの少年がいた。彼は40センチ四方のいびつな積み木のような箱を持っていた。積み木で構成されたそれは箱というには雑な作りで外から押さえてないと“内側にある何か”にヌルっと積み木が押し出されて形を保てない。
箱からは血の匂いがした。みゅうポムはガモタンが声を上げて制止するのを無視して箱の上から積み木取り払うと、ちいちゃんが付けていた自分とおそろいの犬の髪飾りが見つかる。
そして…みゅうポムの手に赤い色が混じった“ピンク色のヨーグルトのようなもの”でまみれていた。うわああああああああああ!どんな酷い殺され方をすればこんな無残な姿になるんだろうか…。しきりに「どうせ僕、未成年だから罪になんか問われないし」とか言ってる犯人が相当おかしい。この少年、1巻でオタ刑事森塚とトレカで遊んでた相模君だよね。
ニゴロ事件のリストを解読。判明したその名は…
家に引きこもってコード化されていたニゴロ事件の犠牲者リストを解読する作業に没頭していたガモタン。「アンタさあ、そんなチマチマした作業いつまでやってるつもり?」何故かゾン子はしつこくその作業を止めさせようとする。70人目のリストの解読完了…した所でその文字列に違和感を覚えるガモタン。その名は。
「“GAMON YUTA”」
同時に、ニュースではニゴロ事件の速報を流していた。身元が判明した犠牲者の名前を読み上げる女性アナウンサーの口から出たのは「ガモン ユウタ サン」の名。
「あ~あ。見つかっちゃったか」ラジオのスピーカーからゾン子がつぶやく。まさかの主人公・ガモタン。“お前はもう…死んでいる”宣言をされる。
???
どういうことですかね?ガモタンは普通に生きているわけだが。読者の気がつかないうちにガモタンは幽霊になってた?ここで大きな謎を残したまま2巻は終了です。なんという引き。『オカルティックナイン』3巻は2016年9月23日に発売。はよ続きが読みたいです。
オカルティックナイン3巻のあらすじ
-オカルティック・ナイン-/product/0/9784865541120/?cat=BNK&swrd=
早くも3巻のあらすじが公開されてましたが…。なんというネタバレ。これは読まないようが3巻を楽しめます。3巻延期のせいか、あとになってリンクが消えてました。
ちょっと気になったのはあらすじで公開された
女子高生のFBIサイコメトラー捜査官・鬼崎あすな
という名前。ここに来て追加のメインっぽいキャラ。この、鬼崎あすなってゾン子のこと?おオカルティック・テンになっちゃうの?それとも誰か死んじゃって代わりのメンバーになるとか、あっラストでガモタンが死ん…。まったくどういうことかわからないけど3巻は更なる衝撃展開なのは間違いないですね。
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