『ブレードランナー2049』を劇場で見てきた感想です。
この記事の目次
ブレードランナー2049とは?
作品
SF映画の金字塔と言われる1982年の『ブレードランナー』の直接的な続編です。ジャンルはSFサスペンス。
車が空を飛び、人類の殆どが地球外の惑星に移住している未来。レプリカントという人間と見分けがつかない人造人間が地球外の惑星の開拓や戦争で働かされているというのが一般的な世界でのお話です。
劇中で2019年→2049年と30年の時間が流れていますがちゃんと地続きの世界でお話もつながっており、前作の主人公のデッカード(演:ハリソン・フォード)重要な役どころで登場します。
製作総指揮
ドゥニ・ヴィルヌーヴ
制作総指揮
リドリー・スコット
Wikipediaより引用
。前作『ブレードランナー』の監督であるリドリー・スコット氏は製作総指揮という立場で参加。1937年生まれのイギリス出身。「エイリアン」「グラディエーター」「ハンニバル」ななど誰もが知っている映画の監督をした方です。2017年には「エイリアンコヴェナント」が日本で上映されました。
あらすじ
旧型レプリカント(ネクサス8型)を“解任”する任に就く新型レプリカントの主人公“K”が仕事の折に発見した遺骨を調査してわかった、ブレラン世界を揺るがす驚愕の事実を発端として、パートナーの彼女ジョイと共に自身のアイデンティティに関わる真実に迫っていくサスペンス。
登場人物
K/ジョー(ライアン・コズリング)
旧型レプリカントを処分するブレードランナーだが自身もネクサス9型レプリカントである。
ジョイ(アナ・デ・アルマス)
スーパーキュートなジョーの彼女。序盤でジョーが任務を終えてアパートに帰った後、彼女の声がするけど姿がないので変だな…?と思いましたが…その秘密は劇場で確かめて下さい。
デッカード( ハリソン・フォード)
前作の主人公で、元腕利きのブレードランナー。ロイ・バッティらネクサス6型のレプリカントの事件解決後、タイレル社のレプリカント・レイチェルと共に失踪する。
デッカードは30年間隠匿しながらある秘密を守ってきたというのが2049のひとつの鍵。
ウォレス(ジャレッド・レト)
倒産したタイレル社に変わってレプリ製造をしているウォレス社の代表。盲目のせいか黒目が真っ白でビジュアルが怖いです。ウォレスはレプリを量産し奴隷の如く酷使して更なる地球外世界の開拓を進めようと目論んでいる。
タイレルは研究者然としていたがウォレスは如何にも悪そうなラスボスポジション。
ラヴ(シルヴィア・フークス)
「私は至上の天使」と自称するウォレスの腹心のネクサス9型レプリカント。天使()のわりに恐ろしい形相をするし、やることがかなり過激です。
アナ(カーラ・ジュリ)
成人状態で製造されるレプリカントに与える過去の記憶を作る記憶デザイナーで、優しそうなソバージュの女性。貧困層以外は地球外のオフワールドに移民しているがアナは免疫不全のため地球に留まりガラス張りの空間で一人で暮らしている。
ネタバレ無し感想
・ヒロインのジョイちゃんがめっちゃ可愛いかったです。チャイナドレス姿がセクシーキュート。丸顔で日本人好みの女優さんだと思います。
・シナリオのどんでん返しが面白かった。すっかり製作者の思惑に引っかかって考えを誘導された感じ。話にのめりこめて良かったのですが映画の尺が長いので、ぶっ通しで見るのはやや疲れた。尻が痛くなりました(笑)
『ブレラン2049』は2時間40分と結構長丁場なので飲み物の飲み過ぎに注意しましょう。
・2049年のAR(拡張現実)の技術スゲー!という感じでした。主にセクシー方面で。エロへの情熱が新しいテクノロジーを切り開くんですかね(笑
全裸の巨大おねーちゃんの立体映像が町を闊歩してるの笑いました。巨女だし全部見える!(カメラには映らないけどw)これらのARの技術は2049年まで待たずとも実現できそうだな…と思いました。
一方、一見して人間と寸分違わない人造人間レプリカントを製造する技術や、地球外惑星をバンバン植民しまくっている“オフワールド”が存在する世界は未来感ありすぎて2049年じゃとても無理っぽいなあ…。
ネタバレ感想
Kと視聴者を襲う喪失感
レプリカントは酷い目に合ってばかりだ。Kは真っ白に燃え尽きたよ…。
主人公K(ジョー)に希望をチラつかせておいて失意のどん底に叩き落とす鬼展開でした…。お前はヒトモドキだ!人間様の奴隷なんだよ!って散々言われながら人間のためにブレードランナーの仕事を頑張ってきたジョーが、
実は製造された人工物ではなく親から生まれた魂を持った存在だったら…?ジョーはその可能性に恐怖してましたが同時にどれだけ期待していたでしょうか。
すっかり騙されましたよ!!!
ジョーに移植されている作られた記憶。子供の頃の夢で登場する、「炉に隠した木馬のおもちゃ」が現実にも存在するとわかったシーンに入ってから、「ジョーはレイチェルとデッカードの息子っぽいなー」と思いましたよ。
更に自分の記憶が捏造か真実か調べるためステライン研究所のアナ・ステラインという記憶デザイナーに依頼すると、「ジョーの幼いころの記憶は人工物ではなく、レプカントに本当の記憶を移植するのは禁止されてる」なんて言うもんだから、
ジョーはレプリじゃなく人間。親父はデッカードで確定だな!と思いました。記憶と同一の炉で見つけた木馬から検出された大量のトリチウム。
過去に多量の放射性物質が発生する事件が起こった荒廃したラスベガスに向かい、ようやくデッカードが登場。いきなりバトルが勃発し息子に再開した途端に発砲するなクソ親父ぃぃぃぃ!!!と思ってました。
ようやくジョーとデッカードが和解して酒を飲み交わすシーンでデッカードが「愛するものを守るために他人でいつづけないといけないことがある」てっていう主旨の趣のある台詞を言って、
ああ~親子関係は名言しないけどいいシーンだな…なんて思ってたのに、レプリカント8型レジスタンスの女性リーダーのフレイザに「デッカードの子供は女の子よ。」と言われて
えっ?????????????
と劇場で声を出しそうになりました。なんとレイチェルが出産した子どもは女の子であり、ジョーの子供の頃の記憶は、女の子の記憶を移植されたものだなんて…。
レプリカントと人間の子である「アナ・ステライン」を守るための隠蔽工作に利用され、彼女の記憶を埋め込まれたジョーがカワイソス…。
自分は人間かも?という希望を打ち砕かれた上に、良きパートナーだったAIホログラムのジョイが入った端末を極悪天使ラブに踏み潰され愛する彼女は消滅するわで最高にクソッタレな気分でしょう。
デッカードを娘(アナ)の元に送り届けた後、雪の積もった階段で仰向けになるジョー…真っ白な背景とあいまって燃え尽きたようでした…
そういえばアナ博士ちゃんのソバージュの髪型は前作で髪を下ろして恋心に目覚めたシーンのレイチェルに似てましたね。
『ブレードランナー2049』総評
唸るような不気味なBGMや心を抉るレプリの扱いの酷さ。超未来SFの割にはバトルは原始的ガチ殴り合いがメインだったり、実にブレードランナーしてました。まさに正統続編でしょう。
終盤ラブがデッカードを連れて行こうとした9つあるという地球外世界(オフワールド)その存在の示唆や、
レプリカントのレイチェルと人間デッカードの子であるアナの存在を象徴としてレプリカントの権利を主張するため反乱軍を組織している描写など
続編が作れそうな要素が気になりました。作れるかわからないけど続編作るときのために仕込んどくよ!って感じでしょうか。
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