カオチャ9章です。真犯人登場で普通、推理モノでは一番テンションが上がる所ですが、拓留が辿り着いた答えは決して認めたくない真実でした。
この記事の目次
ネタバレ:前回までのあらすじ
10月28日。何者かに思考誘導をかけられた伊藤の手で拓留の義妹の結衣はニュージェネの狂気の再来・第6の事件(非実在青少女)の犠牲者にされてしまった。結衣を殺した後、言動がおかしくなり昏睡状態になる伊藤。家族を失った拓留や乃々は悲しみに暮れる。
しかしまだ事件は終わっていない。ニュージェネの狂気最後の事件は11月4日。真犯人はどう動く?
真犯人を突き止めろ!
結衣の葬儀を終えた拓留や乃々。悲しみで抜け殻のようなっていたタクだが、@ちゃんねる上で【非実在青少女】などと結衣の死を面白おかしく茶化されたり、青葉寮付近にたむろっているマスコミに心ない質問を浴びせられて、再び憎悪が湧き上がってくる拓留。
「結衣をあんな姿にした奴を絶対に逃すものか!」拓留は真犯人を突き止めるために再び部室のボードに向かって情報を整理し始める。マッピングトリガーの推理パートもいよいよ大詰めです。
▲姉の結衣ちゃんを失った結人くんがかわいそうで見てられません。
伊藤の証言から得た重大なヒント
犯人探しをしていた拓留の元に神成から電話。昏睡状態から意識が戻った伊藤が拓留と話がしたいという。拓留は伊藤を責めず彼を心配する言葉かける。そして問う。
「僕はお前があんなことをやったとは思っていない。お前は無実なんだよ!お前に思考誘導をかけた奴は誰なんだ?」
伊藤が必死に思い出そうとすると…久野里が「おい、脳波がおかしい。やめさせろ!」話す。彼女曰く情報が引き出せないようにロックがかけられていて、無理に思い出そうとすれば脳の海馬をやられてしまう。焦った神成が電話を切ろうとするが、伊藤が「切らないでくれ!」と叫ぶ。
「結衣ちゃんのカタキが取れるならこんな頭どうなったっていい!」と苦痛に耐えながら、必死に伊藤が思い出してくれた犯人の手がかり。“そいつ”は部室で伊藤といっしょに長時間話していた。そして伊藤に拓留と家族の写真を見せて「この子を殺せ」と結衣を笑いながら指差した。こ、こええええぇ…。
怖くなった伊藤はその場から逃げようとするが、“もう一人”が部室に入ってきて…。何かえらいことをされてしまったようだ。伊藤がくれた真犯人の手がかり。それは、
■犯人は伊藤と仲が良く新聞部によく出入りする人間。
伊藤は新聞部の部室でそいつと長時間話し込んでいた。おいおい…これじゃあ犯人は新聞部のメンバーってことになってしまうじゃないか。
■犯人は古い青葉寮の家族の写真▼を持っていた。
新聞部によく出入りする人物の中で、そんな昔の写真を持っているのはタクと付き合いが長い乃々か世莉架だけ。あるいは拓留本人。犯人を推理している拓留は自分が犯人じゃないことを知っている。
しかし伊藤と同じく思考誘導をかけられてないとは言い切れない。つまり拓留も犯人から除外できない。つまり…。
真犯人はこの中にいる…。
そんな馬鹿な…!!!主人公、2人のメインヒロインの誰かが黒幕の殺人鬼かもしれないという絶望的なシナリオ。この展開にはただ驚くしかないなあ…。ホントにどうなっちゃうんだ?この先にはバッドエンドしか見えない。
ゲンさんとか和久井先生とか何だか怪しい要素を持ってる人は他にもいるでしょ?と思うのだが。和久井先生なんて公式ページの立ち絵からして狂気を孕んだ顔してるやろ!
乃々の調査。疑いは確信へ収束する
一方の乃々も拓留に黙って青葉医院のPCで一人で真犯人を探していた。
■乃々のメモ:犯人は思考盗撮、思考誘導の能力を持つ複数犯
泉理に仕立てあげられた杯田理子は泉理のIDカードを持っていたが、これはおかしい。そもそも泉理のIDカードは、親友である乃々が慰霊碑に収めたもの。この事を知っているのは乃々だけ。川原君も知らないし、泉理の身寄りは地震で無くなっている。
だから犯人の中に第三の事件の犠牲者・柿田と同じ能力“思考盗撮”のギガロマニアックスがいて乃々の思考を読んで墓を掘り返したと考えるとつじつまが合う。
そしてもう一人の犯人、思考誘導の能力者。自らの腕をチーズのように切り刻んだ【こっちみんな】の大谷。自分で腹を割いてスピーカーを埋め込んで路上ライブしていた【音漏れたん】の高柳。そして最後は自らを燃やして自宅マンションで死んだ【上手に焼けました】の杯田理子。
普通こんな異常な方法で自殺したりできない。そもそもビジネスやライブで成功していた彼らが自殺する理由がない。従ってこれは思考誘導されていると考えることができる。杯田理子は当初、泉理のIDカードを持たされて拓留に襲いかかってきた。
杯田理子を復讐に来た泉理だと思い込んだ拓留は、泉理を見捨てたという過去のトラウマを責められることになる。そして親友の伊藤が大事な妹をバラバラにするという悪夢。犯人は何がしたいのか?。拓留を殺すだけならもっとあっさり殺せるはず。犯人の目的は拓留をジワジワと精神的に追い込んでなぶること?
■【第一の事件:こっちみんな】の動画に隠された証拠
そして乃々は犯人の一人を特定する決定的な証拠を見つけてしまう。それは大谷が腕をナイフで切って死んだ動画に潜んでいた「ボシュッ ボシュッ」という間の抜けた“音”。これは“彼女”のクセ。
彼女は何かに夢中になると無意識にゲロカエルんのストラップをいじってこの音を鳴らす。乃々と犯人は付き合いが長い。いつも一緒にいた乃々は彼女がその音を鳴らす様子を何回も何回も見てきた。
真犯人がわかってしまった乃々は青葉寮を飛び出した。後から乃々が見つけた証拠にようやく気がついた拓留は戦慄する。
「こ ん な の …嘘だ !」
よりにもよって世莉架が犯人かよ!!!!!!推理ドラマではヒロインは犯人から除外できるから完全に油断した……幼馴染みの女の子が黒幕とかとんでもえタブーをぶっ込んできたよこのゲーム!!!!
信じたくなかった“答え”
乃々はその人物と深夜に待ち合わせをする。場所は碧朋学園の屋上。11月3日、まだ相手はやってこない。きっと向こうは“11月4日”を待っている。乃々を殺してニュージェの狂気の再来を完成させるつもりだ。
深夜0時。乃々が待つ屋上に尾上世莉架がやってきた。乃々は世莉架に問い詰める。
「答えなさい。あなたなの?」
「第一の事件。あそこにいたのは、あなたよね?」
映像に世莉架が鳴らすストラップの“音”が入っていたことを指摘する乃々。更に「もう結衣はもう戻ってこない!」と世莉架を責め立てる。
困惑の表情をしてすっとぼける世莉架。乃々は続けざまに、「お前は誰だ?」と質問をぶつける。それは長年、乃々が世莉架に対して不審に思っていた事。8年前、世莉架が拓留と一緒にAH東京総合病院に忍び込んで泉理を目撃したという話はおかしい。
乃々は確信を持って言える。泉理が人体実験を受けた時それを目撃したのは拓留ただ一人。その場に女の子はいなかった。
乃々の剣幕に怯えて何も答えない世莉架。そっちが口を割らないつもりなら…!とばかりに実力行使に出る女帝。乃々が両腕を高くかざし交差すると、ディソードが現実化(リアルブート)!警告無しで世莉架に斬りかかる!ヒロインのやることじゃねええ!とはいえ妹の結衣の恨みがあるからなあ。いくら親友の世莉架でも絶対許せないでしょうね。
が…反射的に後退して乃々の攻撃を避けてみせる世莉架。視えている。世莉架の目は乃々のディソードを捉えている。つまり世莉架もギガロマニアックス。世莉架が犯人であって欲しくなかったのに、わかっていたけど最悪の結論を冷酷に付きつけられて泣きそうになる乃々。
カオスチャイルドBGM紹介「DI-SWORD OF SADNESS」
世莉架の正体バレと同時に流れるBGM「DI-SWORD OF SADNESS」が良いです。親友の世莉架が黒幕だったという、どうしようもなく酷い現実に対する乃々の慟哭と怒りが渦巻いているようです。まさしく曲名通り「悲しみのディソード」というシチュエーション。涙を殺して戦うしかない。音楽がいい仕事しすぎです。
DI-SWORD OF SADNESS阿保剛
2016/03/23
一方乃々の全てを見透かすような目を向けてくる世莉架。乃々は“思考盗撮”さていると察知する。まずい…思考を読める相手との戦いは圧倒的に不利。
このままだと確実に殺される。そして世莉架も当然のようにディソートをリアルブート。乃々は結衣を殺された怒りに身を任せかつての親友に刃を向けるが…。あっさりと世莉架に背後を取られてしまう。
乃々の「“南沢泉理を使っていた”のはあなたよね!」というセリフに対して「お前に言われたくないよ 来栖乃々」と冷たく低いトーンの声で返す世莉架。
本性を表したおっけいさんが今までの世莉架と別人すぎてビックリです。いやいやいや、ヒロイン同士の本気の殺し合いとかどうなの?どんどんタブー展開をぶっこんでくるなあカオス・チャイルド。
拓留が駆けつけた時にはもう…。屋上の地面は真っ赤な鮮血で彩られ。大事な幼なじみが大事な姉を突き刺した後だった。ちなみに2周目のプレイで乃々ルートの分岐条件が揃っていると、乃々VS世莉架の途中から乃々編に分岐します。http://shutalog-com.check-xserver.jp/2016/12/31/post-9442/
信じられない光景を見た拓留の心は憎しみに支配され、反射的にディソードで世莉架を斬り殺そうと飛びかかる。主人公のやることじゃ(ry 目の前で姉を刺されたら怒り狂うのも無理ないけど。
タクが世莉架を殺そうとするシーンなんて見たくなかった…。なんとか世莉架に当たるギリギリで踏みととどまって剣を止めた拓留。理性を取り戻した拓留が息も絶え絶えな乃々を診ているうちに世莉架は退散する。なんちゅう鬱展開だ。乃々は拓留の腕の中であっさりと死んじゃうし。更に何故かニュージェネ狂気の再来の犯人として全国指名手配される拓留。未成年を実名で指名手配してTVの速報で流すとかあり得ん。
これも共犯のギガロマニアックスが思考誘導使ったのか。思考誘導エグすぎるな。最低で最強の能力だ。もう取り返しの付かない泥沼にハマってしまった拓留。ホントこの先どうなっちゃうんでしょうか?10章に続きます。
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