『オカルティック・ナイン』の原作ライトノベル1巻を読みましたのでさっそくレビューします。見た目も言動もインパクトのあるヒロイン“りょーたす”。チヨスタ作品らしく痛いけどクセになるようなキャラは健在。
そして不可解すぎる2つの事件。事件の真相を知るという謎の少女は何者か?1巻は大きく話が動いてないのであまりネタバレしてないけけど一応ご注意。
この記事の目次
主要キャラについて
ストーリーについてはだいたいコミック版記事で書いたので気になったキャラについて書いてみようと思います。シュタゲやカオスチャイルドとは異なりメインキャラは男女比が4:5でほぼ均等。小説1巻きでは“オカルティック・ナイン”のうち8人が登場します。
名前が出ていない日下部吉柳(くさかべ きりゅう)表紙絵の左の黒づくめの男もコッソリ出ている様子。
成沢稜歌(なるさわ りょうか)/りょーたす
「ガモのすけさまってば 今日もへっぽこ侍さんですね〜☆」
ヒロインです。ラノベによると、ユルふわJK“りょーたす”のセリフでいちいち笑う。何かと主人公の我聞君を茶化してくるヒロインは今までにない感じで斬新。基本は我聞悠太の事を“ガモタン”と呼ぶりょーたすですが「ガモのすけ侍」と呼んでみたりする。なぜサムライw
「ぽやぁ?」「ぽんやー」とか口癖も強烈でバリエーション豊富。ぽや系(?)は何となくニュアンスがわかる。紅莉栖の「ふえっ?」みたいな感じですよね。だけどさ…
ガモタンと出会った時のセリフの「いししゅ。手をあげろぉ!」の“いししゅ”って何だよw 大丈夫なのこの子…。
オモチャのようなデザインの光線銃“ポヤガン”の使い手。これで撃たれると全身をビリビリが貫く。ガモタンに0距離まで顔を近づける。(胸は当たってる)そんなことされたらニヤけてしまうのが男のサガ。だが自分から身を近づけておきながらラッキースケベでニヤニヤしているガモタンに「ガモタンがエッチな顔してる〜☆」と言って容赦なく発砲。これは理不尽w
▲りょーたすとガモタンの出会いを描いたイラスト。メロンがエライことに。
トコトン道化のようなりょーたすですが、彼女は本性を見せていないと思う。サブタイトルがキャラの名前+日付の形式になってるんですが(例:Site1 我聞悠太 2月11日)キャラの視点がエピソード事に切り替わり、それぞれのキャラの思っている事が描かれています。
ふと気がついたのは、成沢稜歌の名前が入ったサブタイが1〜2巻では1つもない事。これは意図的にりょーたすの本心は隠されている事になります。
ありえない超乳とか、おバカキャラは全部カムフラージュでとんでもない秘密を握っている最重要キャラなんでしょうね。8月にアニメの制作発表会を視聴しましたが、声優の佐倉綾音さんによると、りょーたすの事を何か語ろうとするとネタバレしてしまうとの事。
我聞悠太(がもん ゆうた)/ガモタン
▲幽霊なんかいないと小馬鹿にした態度だが、本当は幽霊がいて欲しいと思っているガモタンその理由は本編読むとわかります。
引きこもり系クズニート。(公式)すごく残念な感じですが、主人公です。ネットで話題になっているオカルト系の記事を転載してコメント欄で科学的に論破してもらうという趣旨のブログを運営して一攫千金しようとしている高校二年生。
等身大のオタク系男子で人とのコミュニケーションは苦手。これといった特技があるわけじゃないっぽい。リーディングシュタイナーとかリアルブートとか特殊能力は1巻では描かれてないです。
ルックスは良いほうであり残念なイケメン設定。何故か美人でスタイルのいいりょーたすと友達。ある日、吉祥寺公園でりょーたすと出会ったガモタン。いきなり、
「りょーたすは、ガモタンの使い魔だよぉ☆」と言われて以来ブログの運営スタッフ(“助手”)になった彼女。どういうことだってばよ!全く意味がわからない出会いですw
りょーたすが食べたいと言うウッドベリーズのフローズンヨーグルトを奢るためブログを頑張るという健気な(下心丸見えな)面もある少年。まあ散々ガモタンの残念な所を書きましたけど父親の形見であるラジオ・スカイセンサーを大事にしていたり、ブログ収入で働いている母を楽させてやりたいと思っていたりと悪いヤツじゃないです。
りょーたすの強引な勧めで(怪しい)、ブログ記事用に橋上教授にインタビューをしようと成明大学の研究室に向かったガモタンは常軌を逸した事件に巻き込まれてしまう。それ以後、悠太は苦悩する日々を送ることになる。
紅ノ亜里亜(くれないの ありあ)
「お兄様が大好きな海に一緒に行きましょうね」
亜里亜という名は“黒魔術代行”という仕事の源氏名みたいなもの。彼女の生業はお金で他人に呪いをかける事。吉祥寺の外れの大きな洋館に住んでいる。病的なくらいのお兄様大好きガール。
読むと意味がわかりますが、主人公ガモタンのオカルトまとめサイト“キリキリバサラ”の全ての記事のコメント欄に書き込まれる「お兄様が大好きな海に 一緒に行きましょうね」が怖い…。また亜里亜はパートナーの“悪魔”にいつか自分の命を奪って欲しいと願っている病んでる系少女です。
“悪魔”(日下部吉柳)
亜里亜は依頼人が呪いを賭けたい人物の髪の毛を持ってくれば黒魔術を発動できるが、呪いの効果を実際に“実行に移している”のはアリアと契約を結んだ“悪魔”。「フフン」が口癖。この悪魔はやけに現金なヤツで「依頼料の半額を俺の口座に振り込んでおけ」などと言う。
これはまだ登場していないオカルティックナインの一人“日下部吉柳”の事かと。名前の読みが“キリュウ”だとどうも「kill you」を連想させてキナ臭い。日下部は汚れ役なのかも。
相川実優羽(あいかわ みゆう)/みゅう/ミュウポム
「あなたの“ビジョン”見せてください」
ニコ生で人気の女子高生占い師。ガモタンいわく“みゅうポム”。彼女が“ビジョン”と呼ぶ他人の未来の断片を見る能力を持つ。こういう超能力にどうやって科学で説明入れるんでしょうか。幽霊もだけど現実世界でまともに解明されてないオカルト現象に、それっぽい理屈を付けるのってハードル高いと思うのですが。
みゅうポムはシュタゲの助手やフェイリスと同じくパパ大好きな娘。一見気さくで明るい女子高生のみゅうポムですが。能力のせいであからさまに父親関係で暗い過去を持っているし心の奧に闇を抱えてそうだなあ。
ゾン子(仮)
ラジオから聞こえた少女の声の主の事です。ゾン子という呼び名は2巻で出てきます。ガモタンが好きな深夜アニメ『マスター・マスト・マーダー』のヒロイン。ブルーの髪と紅い眼が特徴のゾンビ少女のようなマスコットキャラ。このゾン子ストラップがガモタンのラジオを収納する肩掛けのバッグに付けられてる。
1巻のラストで「ちょっとそこのマヌケ面!」と声が。ゾン子が喋った!!……のではなく。ラジオの“スカイセンサー”からガモタンを呼びかける声がした。何故ラジオから強気な少女の声が聞こえるのか全くの謎だが、ガモタンのピンチから救ってくれた自称・美少女(2巻の記述あり)の事を彼はゾン子と呼んでいる。一人称はウチ。
事件現場に遭遇してしまったガモタンに奇妙な指示を出すゾン子。説明を求めるガモタンだが「アンタに今、事件の真相を説明したって理解できない!」と言う。事件の真相を知るというこの声の主は何者か?まったくわからないが、一つだけ言えるのは
ゾン子かわいいよゾン子。ということ。
【256】“ニゴロ事件”暗く冷たい水の底に浮かぶ人々
▲ニゴロ事件をイメージした井の頭公園の池の中をイメージしたビジュアル。
小説の冒頭。2016年3月1日に井の頭公園できた事件。上のプロモーションムービーのサムネイル画像にありますが、この事件がオカルティックナインの物語の核心に迫る重要なイベントなのは確か。失踪した“ひとりかくれんぼ実況男”をみゅうポムが占った時にこのビジョンが見えた事から、消えた男は自ら池にダイブするように何者かにしむけられたんだろうなあ…。
度々“M M G”という謎の組織の様子が描かれていますが何やら人類は我々が管理すべきという思想があって300人委員会的な雰囲気がプンプンします。「すべてをオカルトとして処理せよ!」というセリフから察するに何らかの科学的な手段を用いて一般市民をの脳をコントロールしようとしている様子。MMGの洗脳工作?で井の頭公園で256人の水死体が発見された事件が起きた可能性がありますな。
小説版の公式PV
初期のPVです。りょーたすの胸のサイズが普通だったり、ガモタン鬼太郎みたいな髪型だったり、キャラデザの固まってなかったのか細部が今と違いますね。『萌えるな!そいつは幽霊だ!』と動画にありますが…これはゾン子のこと?
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