シュタインズ・ゲート』と 『シュタインズ・ゲート ゼロ』に登場するバイト戦士こと鈴羽の解説記事です。
この記事の目次
「阿万音 鈴羽-あまね すずは-」とは?
『シュタインズ・ゲート』に登場する三つ編みがトレードマークの元気っ娘です。ジャージ+スパッツ+マウンテンバイク好き。腕や脚がスレンダーで引き締まっており絵に描いたようなスポーティな女の子。
主人公・岡部倫太郎が運営する未来ガジェット研究所の階下にあるマニアショップ「ブラウン管工房」で働くアルバイター。通称バイト戦士。対人関係ではどこか他人と一定の距離を置いているフシがある。
また時々挙動不審な言動をするのが怪しいが、基本的に気さくで人当たりのいい人物。しかし牧瀬紅莉栖に対しては一方的に厳しい態度を取り紅莉栖を見かけるたびに鋭い目で睨みつける。
とまあ、ネタバレなしで鈴羽について書くとこの位ですね。シュタゲのダブルヒロインは紅莉栖とまゆりですが鈴羽は物語のキーとなるキャラクターであり様々な登場人物と深くつながっていたりと重要なポジションにいる存在です。
以下ネタバレ記事となります。オーキードーキー?
鈴羽 プロフィール
- 初出:『STEINS;GATE 』
- 声優:田村ゆかり
- 年齢:18歳
- 身長:163㎝
- 体重:51kg
- 血液型:o型
- 生年月日:2017年9月27日
- 星座:てんびん座
- 3サイズ:B80 W59 H86
- 趣味:マウンテンバイク、格闘技
- 職業:レジスタンス
- 愛称:バイト戦士、スズさん、鈴ちゃん、ジョンタイター
- ラボメンNo:「008」
▲シュタインズ・ゲートゼロ公式資料集より一部引用
公式資料集については下記でレビューしてます。
“ジョンタイター(John Titor)”
阿万音鈴羽は2036年からやってきたタイムトラベラーである。その目的は悲惨な未来世界を改変すること。これはシュタゲでもゼロでも変わりません。
この鈴羽の設定はジョンタイターという2000年のアメリカのネット掲示板に実際に現れた未来人の都市伝説をモチーフにしています。タイターは2036年からやってきたタイムトラベラーであると自称しタイムマシンの設計図をアップしたり、これから起こる事件や出来事を予言。予言の中には的中したものと的中しなかったものがある。
最近ではタイターの正体はトランプ大統領!だなんて話もネット上に出回ってますが、僕の中でジョンタイターは鈴羽のような美少女なのでおっさんが正体とかイヤです認めません(笑)
タイターの目的は2038年問題に対処するために必要な「IBM5100」という史上初のポータブルPCの回収。鈴羽もこの事実を踏まえて「IB“N”5100」を手に入れるために未来からタイムマシンでやってきたという筋書きになっています。
「IBN5100」は無印シュタインズ・ゲートにおいては、SERN(セルン)のタイムマシン開発を頓挫させるために必須となる。SERNのタイムマシンは岡部とダルが偶然送ってしまった“最初のDメール”がヒントになっているため彼らのデータベースにあるDメールの存在を未来のSERNに知られないようにメールを削除すれば良いのだが、メールを消すには「IBN5100」が必要。
一方でシュタインズ・ゲートゼロにおける「IBN5100」は第三次世界大戦を防ぐために必要ということになっています。第三次世界大戦が起こった原因をざっくり書くと、
①「IBN5100」の重大なプログラムの問題に当時のエンジニアは誰も気がつかなった。
▼
②このプログラムの問題を修正しなかった事で結果的に「2000年問題」を引き起こす。
▼
③ 2000年問題で引き起こされた様々な事象が第三次世界大戦の原因を作った。
2000年問題が起こらないようにするため1998年に飛んだ鈴羽はダルが作った修正プログラムを「IBN5100」の言語に変換して世界中にウイルスの過形でバラまこうとした。プログラムの言語を変換するには「IBN5100」の完動品が必要ってことですね。
「2000年問題」回避するミッションはシュタインズ・ゲートゼロの【弾性限界のリコグナイズ】で描かれています。
『シュタインズ・ゲート』の鈴羽はバイト戦士
MTB(マウンテンバイク)が好きで笑顔の似合う三つ編み少女だが、その素性はSERNがタイムマシンを開発したことによりディストピア支配が確定した未来を書き換える使命(オペレーション・ブリュンヒルデ)を負って2036年からやってきた未来人のレジスタンス。
ディストピア支配されたα世界線を脱するために1975年に飛んでレトロPC「IBN5100」を岡部に託すことが鈴羽の使命…なんですが鈴羽はほとんど思い出のない父親に会いたいという理由で岡部たちがいる2010年の秋葉原に立ち寄った。
未来から来た事を誰にも話せず1人孤独に使命を負っていた鈴羽が、事情を打ち明けられる岡部たちと友達になれて未来で殺された父親も見つかって鈴羽よかったなあ….とすごく感動した憶えがあります。この岡部たちラボメンと鈴羽が協力して父親探しとタイムマシン修理するエピソードが好きです。
岡部は父親探しを本人以上に必死になってくれたし、まゆりはめちゃくちゃ親身だし、ダルはタイムマシン直しちゃうし紅莉栖も一方的に鈴羽にケンカ売られてたのに父親の件で同情して優しかったんですよね。鈴羽の立場になるとこんなに優しくされたら泣くって!
仲間との思い出と父親との再開を胸に鈴羽は覚悟を決めて1975年へタイムトラベルを決行!
しかしその直後….
「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した」
という鈴羽・絶望の手紙が届くのはキツすぎました。単身で1975年への片道のタイムトラベルに挑んだ鈴羽の挑戦は“失敗”し鈴羽自身が絶望して首吊り自殺をするというあまりにもむごい最期を遂げてしまいます…..。
あの明るかった鈴羽がつづった「こんな人生は無意味だった」という言葉はあまりに生々しく心に突き刺さり呆然としてしまいました(´;ω;`) シュタゲやっててこのシーンにはかなりダメージを受けましたね…。
この後鈴羽の最期に納得がいかなかった岡部は、過去を改変し自殺ではなく病死に書き換えられましたけどα世界線の鈴羽は結局バッドエンドに変わりないんですよねぇ….。改めて思い出すと鈴羽が一体何をしたっていうんだ….というひどい仕打ちですよ。
鈴羽のテーマ曲
Cycle
阿保 剛
2010/02/26
「Cycle」はマウンテンバイクをこよなく愛する鈴羽の曲といっても差し支えないかと。シュタインズ・ゲート(α世界線)の未来ではSERNによるディストピア支配のため人々は24時間監視され一切の自由がありません。
そんな監獄のような超監視社会で育った鈴羽が目指したのは、真夏の大空のもとで心のゆくままにサイクリングができる。そんな些細なことが当たり前にできる世界なんですね。
「Cycle」含めシュタゲは世界観に浸れるBGMが多くて大好きです。曲を作った阿保さんがガッツリシナリオを読んだ上で作曲しておられるので、特にタイトル画面の曲の「ゲートオブシュタイナー」はストーリーと音楽のリンクっぷりがハンパないです。
橋田鈴『恩讐のブラウニアンモーション』の鈴羽
シュタインズ・ゲートで1975年に飛び立った後に過去で大きく成長した鈴羽。父の姓を用いて橋田鈴と名乗る。フランスから秋葉原に来たばかりのミスターブラウンが世話になった“鈴さん”です。
橋田鈴の目的は2010年の岡部にIBN5100を託すこと。気さくで明るい性格は変わらず、更に飄々とした感じが加わってると思います。
筋肉男のミスターブラウンを軽くねじふせる腕っぷしと・経済力・大学教授という地位を持ち。年齢を重ねたためか非常の頼もしい母のような存在になってます。鈴さんといえば、この名言ですよ。
「巡り巡って人は誰かに親身にしてもらう事になっている」
「だから君も、いずれ誰かに親身にしてあげなさい。」
2010年でミスターブラウンに世話になったバイトでありながら、1994年にミスターブラウンと出会って以降、親身になって助けた親のような存在というのが面白いですね。
『恩讐のブラウニアンモーション』は鈴羽とブラウンが主役という異色のシナリオですが、よくできていて面白いので未読の人は是非。
また、橋田鈴は紅莉栖視点のドラマCD「哀心迷図のバベル」でも登場します。紅莉栖の父・ドクター中鉢とフェイリスの父・秋葉幸高(あきはゆきたか)にも大きな影響を与えた人物として登場してます。
『シュタインズ・ゲート ゼロ』の鈴羽はワルキューレの戦士
シュタインズ・ゲート終盤の11章とシュタインズ・ゲートゼロで登場するβ世界線の鈴羽です。
第三次世界大戦の戦火をくぐり抜けてきた元軍人で後に岡部が結成したレジスタンス「ワルキューレ」に所属を変えている。冷徹な戦闘のプロで銃器・ナイフの扱いや格闘術に長けている。凄惨な闘争の日々に身を置いてきたため屈強で自分に厳しい性格。
無印シュタインズ・ゲートの鈴羽のような、屈託のない笑顔を見せるタイプではなく落ちついている。ゼロにおける鈴羽は50億人が犠牲になった未来を改変するために全てを懸けて岡部をシュタインズ・ゲートの入り口に連れていく事が最大の使命。
相手を倒すことを少しでもためらえばその場で自分が殺される過酷な世界で生きていた彼女は敵に対して武力を行使することに容赦しない。一方で仲間に対しての思いやりは強く「ワルキューレ」所属の父ダルや母の由季。まゆり・るか・フェイリスとは強い絆で結束しており彼らの存在が鈴羽の生きる希望でありかけがないのないものである。
シュタゲでは殆どつながりながなかったルカ子や会話がゼロだったフェイリスと親しいというのは嬉しい設定です。
「地獄のような未来を変えて欲しい」という鈴羽の願いから目を背ける岡部に対しても一方的に責めることはなく彼の気持ちを汲んで接する。やはり優しいダルと献身的な由季の娘なんですよね。たとえ世界線が違っても仲間や家族を想って健気に生きる鈴羽の本質は変わらない。
“父親想い” ゼロの魅力はダルと鈴羽の父娘関係
シュタゲはファザコン気味な女の子が多いのですが、例に漏れず鈴羽もお父さん大好きっ子です。鈴羽は「未来を変えたい」という父・ダルの意思を継いでタイムマシンに乗っているため父親への想いは人一倍強いです。
ゼロの鈴羽とダルの関係は反政府組織ワルキューレで共に活動する仲間で、フレンドリーな仲良し父娘という感じです。ゼロ鈴羽はダルに厳しい性格なのでダルがふざけてエロゲのセリフを娘に向かって言ったりすると銃で脅すフリをしてダルを怯えさせますw
HENTAIでだらしのないダルにスパルタな面を見せつつも「父さん」のことをかなり信頼しています。ダルって時々ものすごい格好良いので。普段はダメダメでどうしようもないエロゲオタHENTAI紳士だけど、いざという時に見せるダルの優しく頼りがいのある姿を見てスパルタンな鈴羽がしおらしくなるシーンはたまりません!
ダル鈴親子は最高なのでシュタゲゼロ中盤の「永劫回帰のパンドラ」をプレイしましょう!
一方で、無印シュタゲ(α世界線)の鈴羽は未来で父との思い出がほとんどない。地下に潜りタイムマシンを作っていたダルは、2036年では既にSERNに殺されており鈴羽は顔は覚えておらず名前すら知らない。
そのため2010年に来てダルが父親だと発覚してからはものすごく甘えてたのが微笑ましいです。この鈴羽は「父さん」が多少HENTAI行為をしても気にしない。というか天然で気がついてない?そのためダルがHENTAI紳士からHENTAIになると結構危ないw
おいやめろ!鈴羽から鈴羽が生まれてしまう()
ダル鈴のベタベタ親子っぷりは「線形拘束のフェノグラム」の鈴羽編【幽霊障害のランデブー】で描かれています。
娘に欲情し暴走したダルに紅莉栖がキレ芸を披露しててめっちゃ笑いました。ダル鈴好きのみならず、本編で仲が良くなかった鈴羽と紅莉栖の友情も見られますよ!
コメント
フェノグラムは鈴羽を語る上では欠かせない作品ですねw(ゆかりさんボイス的な意味でも)
ブラウニアンモーションとは違う世界線の話ですが、六分儀のイディオムの鈴羽の話もすごく好きなストーリーです。
鈴羽の一人称で語られている分、信頼できる人たちとの出会いやブラウン氏という未来とのつながりがわかった瞬間の鈴羽の安心には深く共感できました。
……変移空間のオクテットの鈴羽のフルネームが「橋田鈴」だったメタ的な理由が個人的には気になりますがw
フェノグラムは鈴羽大活躍ですからね~。鈴羽3人はぶっとんでて笑いました。
六分儀のイディオムは手を出したことがないんですけど、鈴羽視点と言われると気になっちゃいますね。
ついに本日、ラボメンナンバー008…鈴羽が誕生ですね。
長いようで、短かったですが、生まれてきてくれてありがとう。
あと公式も動画をありがとう……!
……もっとはっちゃけてもいいのよ?
ついに鈴羽が誕生でムネアツですね!動画はボイスは凄かったです。田村ゆかりさんの演技力おそるべし…!
最近ゼロのアニメを見始めたんですが、鈴羽とダルの関係がずいぶんとイチャイチャしてて、無印の「失敗した」の当たりで親子発覚した頃とエラく違うなぁと思ってたらそもそも世界線が違って性格とか元々の親子関係から違うんですね。
初心者の感想で済みません。解説大変助かりました。